マーケティングプロセス


最近、「マーケティングをしていこう」「マーケティングは大切」「もっとマーケティングを強化していこう」とか、「マーケティング」という言葉をよく聞きます。

何かを売るために大事なこと何でしょ?何か調査するんでしょ?というように「何となく説明出来るけど、とにかく良いもので大切なこと」くらいに思っている人が多いと思います。

まずは、マーケティングとは何か、その流れについて説明したいと思います。

マーケティングとは

マーケティングという言葉を分解すると「market(売り込む)」+「〜ing」です。marketは「市場」という名詞でもあります。ということは「売り込む」、「市場で売る」、「市場に出す」という意味になります。

この「売り込み」の戦略のことをマーケティングと言います。

「市場調査」、「集客」、「広告」それら一つ一つがマーケティングだと思っている人がいますが、それらはマーケティングの一部に過ぎません。そこから「売る」ということに繋げる一連の流れがマーケティングになります。

そして、その一連の流れのことを「マーケティングプロセス」と言います。

マーケティングプロセス

大きく6つの項目があるのでそれぞれについて説明していきます

市場分析・環境調査

例えば何かモノを作って売る場合、当然「売り手」と「買い手」がいます。売り手が何か価値のあるものを生産し、それを買い手が同等の価値があると思ったモノと交換します。買い手はお金であったり信用であったり時間であったり、等価交換出来るモノと交換します「物々交換」ですね。ほとんどの場合、一定の尺度を持った「お金」が使用されると思います。

買い手側の立場に立ってみるとモノを買う時は「欲しい」という欲求があって初めてモノを買います。これが需要です。
売り手側の立場に立ってみるとモノを売る時は今の自分の能力を使って買い手の欲求を満たすモノが出来た時にモノを売ることができます。これが供給です。

市場分析とは需要に対して行います。どこに欲求があるのか、すでに満たされている需要がどこにあって満たされていない需要はどこにあるのかを分析します。

環境調査とは、今の自分の置かれている立ち位置や向かうべき方向を自分の能力や周りの環境から調査し分析します。

セグメンテーション(市場細分化)

市場分析・環境調査の結果、洗い出された領域を細分化していきます。

例えば、世の中の流れは「料理」だ。となった時に、料理というカテゴリの中にも「自炊」か「外食」か、「メキシコ料理」か「タイ料理」か、「麺類」か「パン類」か等、色々な需要が混ざり合っています。それら全ての需要に答えることは不可能です。そこで似た者同士をグルーピングしていくつかの「セグ(断片)」に分けていきます。

このセグメントという作業は、前項の「市場分析」「環境調査」とこの後説明する「ターゲティング」の架け橋になります。

ターゲティング(標的市場)

セグメンテーションで細分化されたセグの中でどの需要に対して自分が供給出来るのか標的を選定します。

環境調査で出した自分の能力が低い場合、いくら需要のあるセグがあったとしてもそのセグに対して参入することは出来ません。ターゲティングは自分がどのように成長すればこのセグに対してアプローチをしていけるのかというような使い方も出来ます。どうしてもこの領域へ参入する場合、セグメンテーションの段階で自分の能力のフィルターをかけた状態で細分化していきます。

向かうべき方向性を決定付ける作業になり、結果に直結するためマーケティングの中でも特に要注意なところになります。

ポジショニング

標的が決まったら、そのセグに対して自分がどの立ち位置に立って参入するのか、認識してもらうかを選定します。よく耳にする「差別化」というやつです。

参入しようとしている領域にすでに他者が存在する場合は全く同じことはしない、自分らしさを表現するということです。

このポジショニングの確立(認識してもらう)が出来れば自分の商品価値やイメージを決定づけることが出来るだけでなく、さらにこうしたいという別の欲求を知ることが出来、誰も気づかなかった新たな価値を見つけることに繋がります。

マーケティングミックス

ここまででやってきたことを噛み砕くと「市場分析をして需要がどこにあるのかを調べる」「自分探しをして自分に出来ることは何かを知る」「需要の中身を分解してグループ分けする」「グループの中から自分が参入出来そうな領域を選定する」「参入先に先客がいる場合は同じにならないように自分の個性をしっかり持つ」となります。

ここまでの情報を元に実際どうのように「売り込み」をするのか、どのような行動を起こすのかを様々なツールを使って具体的に戦略を策定していきます。

実行と評価

マーケティングミックスで導き出した戦略を実行していきます。実行後は効果を評価しどのような結果になったのかや、どう変化したのかを定量的に確認します。

もし、効果が出ていないようならマーケティングプロセスのどこかが間違っています。評価した結果を元にもう一度最初に戻って戦略を練り直し、微調整していきます。

マーケティングプロセスは「PDCAサイクル」を売り込みというジャンルに特化させた手法になります。なので効果がなければクルクルと回り続けます。








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